流しの洋裁人 原田 陽子さんのワークショップ

 

竹田 棚元でお裁縫のワークショップを開催させていただき、定員オーバーのお申し込みに感謝致します。

何故?今、この竹田市の城下町で縫製のWSを開催しようと思ったきっかけのお話を。

竹田の城下町の女性は当たり前に和装のお仕立て、華道、茶道、お謡等を習っていたと伺ったことがあります。高齢になられた方々で過去の暮らしのことなど、いつか?取材をしてみたいなと考えておりました。洋裁学校もあったということで「被服」と「生活」において、その文化の伝承は現在、どこに存在しているのだろう? と疑問に思っていました。そこで、昨年、竹田アートカルチャーの一環で、まずは老舗や伝統を受け継ぎながら仕事をされてる「仕事着」を調べてみようと、陶芸家、研磨師、竹工藝家、和菓子の職人さん、染織家、パン職人の方々のインタビューをし、仕事中の動画と写真を撮り、検証をしました。その後、城下町には竹田被覆という縫製会社が活躍されていて、被服関連の会社と繋がり、独自の製品と販売先を探す。こういうフィールドワークから、「被服」と「生活」の根拠を得て、竹田ならではのオリジナルの「衣」という取り組みができないか?

可能性を探りたくなりました。そこで、知人のアートギャラリーで展示とパフォーマンス等をしていらっしゃった、「流しの洋裁人」の原田さんと繋がり、竹田城下町での可能性を一緒にプロジェクト的に続けていけたら面白いことになるのでは?と、すぐにお声をかけさせていただきました。メールのやり取りから京都までお会いしに伺い、とても被服、生活学に造詣が深く、縫製の技術力、織り、染色、アパレルまで幅広く知識をお持ちの原田陽子氏を竹田 棚元に迎え第1回目として「あなただけのちょっとそこまで着ていけるパジャマ=部屋着」を竹田の方々からミシンをお借りして、皆さんで原田さんから縫製をお教えいただきながら製作しました。
素材は、綿80%シルク20%のとろける肌触りの生地です。

今後、原田陽子さんと竹田の「衣」について深く洞察しながら新しい「衣」のカタチを模索していきたいと思っております。

『流しの洋裁人』とは
原田陽子さんが店舗を持たず「流し」で国内外各地の場所で仕立てを行うプロジェクト。“流れ“た先々で洋服を仕立てたり、ワークショップを開催します。

原田陽子 プロフィール
京都造形大学 空間演出デザイン科 専任講師
専門分野   ファッション、生活環境学 服飾造形学
学会 学派  日本生活学会

2007年、武庫川女子大学生活環境学科卒業。岐阜市のアパレルメーカーにて営業・企画業務を行う。2011年、母校に戻り助手として勤務の傍ら、エスモードジャポン大阪校や京都造形芸術大学大学院に通い、パターン、ファッションデザイン、芸術環境計画を学ぶ。2014年9月より『流しの洋裁人』という移動型洋服仕立業を始動。全国各地にてフクを媒介に、受け入れ先やその場に居合わせた人を巻き込んだものづくりの光景を、提案・販売している。

今後のプロジェクトを進める上でまずは竹田をみていただき、今後の可能性を探る第一弾です。和気あいあいと市外などからもたくさん参加者が集まってくださり、全員が素敵なパジャマを完成することができました。また、次回も開催致しますので、どうぞしばらくお待ちくださいませ。

 

また、このいでたちで城下町を流してくださるようです。とっても素敵なや優しいいい方です。見かけたらお声をかけてくださいー。